私たちが着目する対象の一例。他にもホームレス、ネットカフェ難民、HIV陽性者、AIDS患者、薬物経験者、LGBTなど、働きづらさをもつ多くのマイノリティが存在し、積み上げると約1,500万人を超える想定。要因の重複や、すでに働いている方もいることを考慮すると、その実数は約600万人と思われる。(各数字は就労困難要因ごとの各種個別調査を日本財団がまとめた資料より一部抜粋)
こちらからご覧ください。https://www.facebook.com/work.diversity
I
ニート(15~54歳)
145万人
広義引きこもり(15~39歳)
54万人
ネットカフェ難民(20~59歳)
0.4万人
ホームレス(64歳以下)
0.3万人
非就労障害者(15~64歳)
356万人
難病患者(15~64歳)
60万人
がん患者(15~64歳)
48万人
HIV陽性者(15~64歳)
1.7万人
AIDS患者(15~64歳)
0.6万人
若年性認知症(18~64歳)
3.1万人
薬物経験者(15~64歳)
81万人
アルコール依存症(15~64歳)
109万人
LGBT(15~64歳)
220万人
刑余者(20~64歳)
1.9万人
貧困母子世帯
49万世帯
高齢者
329万人
また、わが国では、2030年にはすべての都道府県で人口が減少し、それにともなって労働力も同年には600万人以上の不足も予想されている。一次元の視点では、働ける人が2人に1人の時代になりつつある。労働力人口の減少は、消費の中心となる人口が着実に減少していくことであり、経済は着実に縮小していく。
資料出所:パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2030」
さらに、高齢化も確実に進む。社会的弱者の社会保険費も増加の一途であろう。2038年には、社会保障関係費だけで50兆円を超えることが予測される。縮小する経済の中で、今後、税収が増えていく可能性はまずない。税収は伸びないが、社会保障関係費はどんどん膨らんでいく。
「働きづらさ」によって就労困難となっている人々に、働くこと、働き続けることを実現し喜びを感じてもらえる支援。この支援は、一人ひとりの幸福を高めることにとどまらず、副次的に、労働力確保、社会保障の軽減にもつながるはず。
そんな二次元的発想でこの国の未来を変えていくプロジェクトが「WORK! DIVERSITY」。
資料出所:内閣府大臣官房政府広報室
II
現在、「働きづらさ」を抱える人々への就労支援体制は、かなりの濃淡がある状況。
生活支援にとどまっていたり、ボランタリーに委ねられていたりなど「インフォーマルな支援」(上図は一例)が多くみられる一方で、障害者の就労支援についてはすでに全国各地に約15,000の事業所(種類としては「就労移行支援事業所」「就労定着支援事業所」「就労継続支援A型事業所」「就労継続支援B型事業所」)があり、国の制度下で運用され財政的なサポートも得られる「フォーマルな支援」として充実してきた。
私たちがめざすのは、多様な「働きづらさ」を抱える人々への多様な支援をすべて「フォーマルな事業」としてサポートする仕組みを構築すること。
それによって、個人や団体が行ってきたボランタリーな支援の取り組みも「事業(所)」として国の制度や財政によって継続的に支えられるようになり、また、支援を「対象」別に縦割りで考えず「就労」という横串で捉えることで、それぞれの事業所は多様な人々を支援できるようにもなる。
この新しい仕組みは、ゼロから生み出すのではなく、現在すでに行なわれている支援や障害者就労支援のインフラを活用し、拡張し、進化させることによって実現できると考える。
2024年3月31日現在
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