議事要旨

2019.3.18

第5回 企画委員会

日時:2019年3月18日 18:00~20:00

場所:トヨタ東京本社 2 階211号室

出席者:駒村委員長、有村委員、池田委員、石崎委員、奥田委員、丸物委員、村木委員、生田オブザーバー(全体委員会委員)、山田オブザーバー(全体委員会委員)、生活クラブ風の村、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(2018年度事業実施状況について報告と質疑)

● 資料1「ダイバーシティ就労支援研究プラットフォーム2018年度事業実施状況報告」 に基づき事務局から説明があり、了承された。

(2019年度事業実施計画について)

● 資料2「ダイバーシティ就労支援プラットフォーム2019年度計画」に基づき事務局から説明があった。2019年度は、2018年度に引き続き、全体委員会、企画委員会、海外の状況整理部会、経済・財政・社会保障収支バランス検討部会で議論を進めるほか、①就労困難者主要タイプごとの問題点を整理するための有識者ヒアリング、②就労支援策の効果を実証するためのモデル事業、③ダイバーシティ就労支援プラットフォームの事業成果を公表し、ダイバーシティ就労の考え方を広めることを目的としたフォーラム、をそれぞれ実施すること、などの説明があり、質疑の上了承された。

(有識者ヒアリングについて)

● 2019年度は、就労困難者主要タイプごとの問題点を整理するための有識者ヒアリングを行うこととしているが、ヒアリング対象とすべき就労困難分野などにつき、意見交換が行われた。

(モデル事業について)

● 2019年度以降に実施予定のモデル事業について、モデル事業の要件、スケジュール、助成の方法などについて意見交換が行われた。

2019.3.11

第4回 企画委員会

日時:2019年3月11日 18:00~20:00

場所:トヨタ東京本社2階211号室

出席者:駒村委員長、有村委員、池田委員、久保寺委員、丸物委員、村木委員、生田オブザーバー(全体委員会委員)、山田オブザーバー(全体委員会委員)、義本京都ジョブパーク総括担当課長、生活クラブ風の村、ダイバーシティ就労支援機構

 

(義本京都ジョブパーク総括担当課長及び山田全体委員会委員からの京都ジョブパークについての報告)

● 京都ジョブパークは、京都府が中心となって公労使が共同で運営する施設で、特に、就業困難な者への就業支援については、福祉サイドからではなく、一般就労サイドからアプローチしている。発足当時(2003年8月)の若年者就業支援センター(ジョブカフェ京都)は、若年者に対し、相談からキャリアアップ、職業紹介までのワンストップサービスを提供する拠点であったが、その後、障害者、高齢者、ひきこもりの若者、卒後早期離職者の再チャレンジなどにも対象者を拡大している。

● 対象者類型ごとに多くのコーナーを用意し、ジョブパークの初回利用者には、初回受付で約1時間就職や生活に関する予備相談を行い、それに基づき、最適なコーナーを案内している。結果として、各利用者に最適で多様なサービスを提供している。初回受付は、(株)パソナ等の民間人材供給関連の大手企業に委託し、各社はベテランの専門家をカウンセラーとして配置している。

● 相談から就職、職場への定着まで、ワンストップ支援を基本に、ハローワークだけではできないことを、京都府が中心となって、地域の主要なステークホルダー(利害関係者)が総出で協力体制を構築することによって実現している。

● 今後は、就労継続支援A型・B型事業所、公共職業訓練校等との連携強化が課題である。

● 厚生労働省職業安定局とは設立当初は意見の違いもあったが、現在はハローワークとも密接な連携が取れていて、それが成果にもつながっている。

2019.3.6

第3回「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会

日時:2019年3月6日 15:00~17:00

場所:日本財団2階第7会議室

出席者:小峰部会長、酒光委員、田中委員、福本委員、山田委員、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(主な発言)

● 推計対象となる就労困難者の範囲は、当部会でも議論し、企画委員会と調整する。その際、モデル事業の支援対象者との整合性を図りたい。

● 就労困難者数の推計に当たっては、現在無職の人と、現在就労していてもっと働きたい人とを分けて考える必要がある。

● 複数の就労困難タイプに重複して該当する人の扱いについて、重複者をどちらの区分に位置づけるのか、あるいは案分するのか、あるいは重複させたままで推計するのか、を検討する必要がある。

● 就労困難のタイプごとに個別の問題があるので、よく検討した方がいい。例えば、引きこもりの場合、多少の支援により、就労非希望⇒就労希望と変化することが考えられるので、これを推計にどう反映させるのかという問題がある。

● 行政データや、既存統計のマイクロデータの利用可能性も視野に入れたい。

2019.2.14

第3回 海外状況整理部会

日時:2019年2月14日 10:00~12:00

場所:日比谷図書文化館セミナールームA

出席者:松井部会長、石崎委員、寺島委員、永野委員、西村委員、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

【ドイツにおける障害者雇用・就労促進に向けた法政策】

(石崎委員から報告)

● 「障害者」とは、「身体的、精神的、知的障害を持ち、偏見や環境上の障壁との相互作用により、社会生活への参加が6か月を超えて阻害される蓋然性が高い者」であり、「障害」は、「身体的精神的健康状態が年齢相応の状態とは異なっている場合」に認められる。

● 障害者は、①一般の民間企業・公的分野、②社会包摂事業所(注1)、③障害者作業所(注2)にて就労。

(注 1)就労に特別な困難を抱える重度障害者の一般労働市場における就労を目的とする法的経済的に独立した企業、又は企業内部の、あるいは公的部門の使用者(連邦や州の機関、地域の機関、その他の公的団体、機関、財団)によって営まれる事業所又は部門で、30%以上重度障害者を雇用しなければならず、原則として 50%を超えてはならないとされる。各州の統合局から調整金を財源とする給付がなされる。増加傾向にあり、2017年時点で、ドイツ全体で、895か所、13000人の重度障害者を雇用している。

(注 2)障害の種類又は程度により、一般労働市場で就業することができない、ないしまだできない、又はまだ再び就業することができない障害者のために、適切な職業教育及び労働成果からその能力にあった労働報酬が得られる就業を提供する施設。作業所の障害者は、労働法規が全面的に適用される「労働者」ではない(最低賃金は適用されない)。しかし、いわゆる 「労働者類似の法律関係」にあるとして扱われ、労働保護的な規定が部分的に適用される。また、作業所利用者には、社会保険加入義務がある(保険料は国等が負担しなければならない)。ドイツ全体で約700か所あり、約30万人の重度障害者が就労している。

● 20以上のポストを持つ民間・公的使用者ごとに、全ポストの5%において重度障害者を雇用しなければならない。

(注)ポストとは、労働者が就労に従事する際のポジションを指す。そのため、ポストの数は従業員の数にほぼ相当する。

● 平均雇用率は民間・公的部門合わせて4.7%(民間4.1%、公的部門6.6%)。

(質疑応答)

● ドイツの「障害者」の範囲については、日本では障害者に入らない傷病労働者(がんサバイバー)が入ってきているなど、日本とは異なる面もある。

● 障害者関係のサービス機関としての各州統合局と連邦雇用エージェンシーの連携について、具体的な連携の在り方については聞き取りきれなかったが、法令上は両者が連携することが規定されている。また、各種の給付は連邦雇用エージェンシーの給付が統合局の給付に優先する。

 

【韓国のソーシャルファーム実態調査報告】

(寺島委員から報告)

● 韓国での社会的企業育成は、1998年の「IMF危機」で失業が急増したことへの対応策のひとつとして始まった。

● 社会的企業の認証要件のひとつに、「脆弱階層に社会サービス若しくは就労の場を提供し、又は地域社会に貢献することによって地域住民の生活の質を高める等社会的目的の実現を組織の主な目的とすること」がある。

● 脆弱者層には、低所得者、55歳以上の高齢者、障害者、刑余者、ホームレス、難病、ひとり親など、幅広いタイプが含まれる。

● 認証社会的企業には、以下のような支援がされている。

①人件費の補助(最長3年間)、②専門的人材の人件費の補助(3人まで)、③社会保険料の支援(最長5年、事業者負担分)、④事業開発費の支援、⑤融資事業や投資事業への財政的支援、 ⑥法人税と所得税減額(5年間、50%)、⑦地方自治等への優先購入、⑧経営コンサルティング経費補助、⑨ネットワーク構築の支援、⑩新たなビジネスモデル発掘、⑪企業の立ち上げ時を中心に、運営費、設備費などを支援。

(質疑応答)

● 社会的企業で実際就労しているのは、脆弱者層のうち、どのタイプが多いのか?

● 実地調査したのは、障害者を雇用しているところ。しかし、全体でどのタイプが多いかまでは未調査。

● 韓国社会的企業振興院とは、どんな組織か?

● 日本の独立行政法人のようなものだと考えている。雇用労働部所管となっている。

 

【2019年度の部会運営について】

● 各委員は、担当国の以下の事項の概要をまとめ、各委員報告をまとめた報告書を2019年度末までにまとめる。

①障害者に対する就業対策(一般就労、支援付就労、保護就労)

②生活困窮者に対する就業対策

③その他働きづらさを抱える者に対する就業対策

④社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)施策の全体概要

⑤ソーシャルファームの動向

⑥障害者だけから障害者以外をも含む「ダイバーシティ就労化」の動向

⑦「働きづらさを抱える者」の就業困難度の認定方法

⑧政策効果分析事例

2019.1.29

第2回「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会

日時:2019年1月29日 10:00~12:00

場所:日本財団6階603号室

出席者:小峰部会長、酒光委員、田中委員、福本委員、山田委員、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(主な発言)

● タイプ別就労困難者のうちの潜在労働力人口(就業を希望しているにもかかわらず求職活動を行っていないために非労働力人口とされている人など)は、就労困難者に潜在労働力率を乗じて推計。潜在労働力率はモデル事業やアンケートの結果に基づき推定するか、一定の仮定を設けて設定すべし。

● アウトカムは、中間アウトカム(就労増など)と最終アウトカム(GDP、財政収支、ウェル・ビーイングなど)に分ける。「中間」、「最終」の語は、推計の順序を表すものであり、当部会としての目標を表すものではない。

● 中間アウトカムは、エビデンス(証拠)に基づき推計すべし。

● 最終アウトカムのうち GDPや財政収支などは、中間アウトカムに基づき、常識的な仮定を置いて推計すべし。

● 推計対象のボリュームゾーンを、どの就労困難タイプに置くべきか。

● モデル事業等では、就労の情報だけでなく、社会参加、家族の負担感、本人の意識改善に係る情報も集められるといい。

● タイプ別に推計するには、それぞれの基礎パラメータ(潜在労働力率、支援効果など)が必要。

● 支援効果を測定するには、対象群(モデル事業に対する比較対象)を設定することが必要。

● 雇用増を GDP等につなげるための金銭換算をどうすべきか。

2019.1.24

第3回 企画委員会

日時:2019年1月24日 18:30~20:30

場所:日本財団2階第8会議室

出席者:駒村委員長、朝日委員、有村委員、池田委員、奥田委員、久保寺委員、丸物委員、村木委員、生田オブザーバー(全体委員会委員)、山田オブザーバー(全体委員会委員)、西岡氏(報告者、A´ワーク創造館就労支援室長)、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(西岡氏からの報告)

● A´ワーク創造館は、大阪市浪速区にある大阪地域職業訓練センターの愛称。「職業訓練で大阪を元気にする」をミッションに、企業や在職者・求職者の方々のニーズの把握と実践的な知識・技術が身につく講座の開発に努めるとともに、働きづらい方々への多様な就労支援、特に自治体や障がい福祉事業所等への仕組みづくり支援を実施している。

● 自治体の就職相談窓口において利用者の「準備性」を理解し案内するための「処方情報」=多様な支援メニューが少なく、その結果、就労後の離職率が高い、相談窓口の魅力が低下する、などの問題が起きている。

● 求人につなぐ支援だけではなく、就労準備での体験、就労訓練事業のような訓練付き就労制度により、支援がついた形で働く市場に雇用であれ雇用前であれ、そこに案内していく支援メニューの開発、その仕組みづくりが重要で、各地で動き出している。

● 支援メニューを整える一環として、支援方法の「見える化(言語化)」を進めることが重要。A´ワーク創造館では、「しごと体験等プログラムシート」(仕事体験をしながら、利用者それぞれの体験の目標、就職等の最終目的を達していく為のシート)などを活用している。

● 支援者は、利用者が求職活動に入った後も、利用者と企業の交渉に任せるのではなく、支援者・利用者・企業の3者で連携を保ち、定着に向けてきめ細かい支援を続けることが必要。

● 低所得層が膨らんでいる、多様・多重化する複数の課題がある人々が多い為、包括的な支援、早期発見、早期支援が必要。

● 求職準備者(就労を希望しているがすぐに求人に対応できない人)では、求職意欲の高い層から低い層まで幅広い。しかし、この層は固定的でない。きっかけがあれば、自分で一般就労することを求めたり、意欲、自信に変わっていく方達がでてくる。人は出会いの中でどんどん変わっていくことを指摘したい。

● 就労支援の必要者がどれくらいいるかについては、大阪市では、15 歳以上人口の 3 分の 1 位が就労についてのキャリア形成面で相談支援のニーズを持っていてもおかしくない。

(モデル事業について)

● モデル事業について、目標の捉え方、支援対象者の範囲、支援方法、地域や事業者の選定基準、データの把握方法などを含め、幅広に意見交換が行われた。

(注)ダイバーシティ就労支援プロジェクトでは、就労支援策の効果を実証するため、2019年度以降、全国10数か所でモデル事業の実施を予定している。

目標の捉え方 一般就労だけを最終目標とするのか。中間就労などをどう評価するのか。

支援対象 多様な働きづらい人々を幅広く対象にするのか、あるいは引きこもりなど代表的なタイプに焦点を当てるのか。

支援方法 障害者への支援が参考になるのか。就労困難者の態様別に考慮すべき点はあるのか。

選定基準 地域や事業者をどういう基準で選ぶのか。

データの把握方法 事業の効果を検証するためのデータをどのように把握するのか。

2018.11.29

第1回「経済・財政・社会保障収支・労働需給バランス」検討部会

日時:2018年11月29日 10:00~12:00

場所:日本財団2階第8会議室

出席者:小峰部会長、酒光委員、田中委員、福本委員、山田委員、ダイバーシティ就労支援機構

 

(委員自己紹介)

 

(資料説明)

 

(主な発言)

● この部会に期待されているのは、 就労困難者にいろいろ政策的な支援を行った結果の、

①就業者がどれくらいの規模になるか(労働力需給バランス)、

②GDP や財政や社会保障など、ミクロやマクロのいろいろなコストとベネフィットがどれほどになるか(経済・財政・社会保障収支バランス)、

ということか。

● ウェル・ビーイング(well being 注)の実現が目的か。

● 働きたいのに働けない人達が、働くという選択肢を持てるようにしたい。

● モデル事業の設計の段階で、我々の推計に必要なデータが取得できるような仕組みを取り入れてくれるとありがたい。

 

 

(注)「『ウェル・ビーイング』とは、個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念であり、OECDが公表している“better life index”はOECDが幸福に必要不可欠と特定している物質的な生活条件(住宅、収入、雇用)と生活の質(共同体、教育、環境、ガバナンス、医療、生活満足度、安全、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の両立))(計11項目)から算出されている。本報告書でいう『就業面からのウェル・ビーイングの向上』とは、働き方を労働者が主体的に選択できる環境整備の推進・雇用条件の改善等を通じて、労働者が自ら望む生き方に沿った豊かで健康的な職業人生を送れるようになることにより、自らの権利や自己実現が保障され、働きがいを持ち、身体的、精神的、社会的に良好な状態になることをさす。」(平成30年度厚生労働省雇用政策研究会報告書(案)、平成31年1月15日第8回雇用政策研究会提出資料、より引用)

2018.11.28

第2回 海外状況整理部会

日時:2018年11月28日 14:00~16:00

場所:日本財団2階第2会議室

出席者 松井部会長、寺島委員、永野委員、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(資料説明)

 

(担当等について確認)

 

(海外の概況)

● 海外では、例えば障害者と刑余者等を一緒に支援する考え方がない。日本は、いろいろな支援の仕組みが揃っているほう。

● 欧州の大陸系諸国は、伝統的に重度障害者以外の人なら働かせよう、という位のところまでしか来ていない。彼らには、重度障害者に働いてもらう発想がない。日本は、重度障害者でも働けるなら働いてもらおうという発想がある。その意味では、日本のほうが進んでいる。そういう「重度障害者も働いていいのだよ」という考え方は、ソーシャルファームと合っている。

● ドイツでは、「重度障害者」の範囲が広い。その人達は、基本的に働かなくてよい。年金や手当で生活できる。ただ、重度障害者も働いてもらうという機運があり、大陸系の中では進んでいるほう。

● オランダは、「大陸系」の範疇に入らない。Dutch Disease(オランダ病)のとき社会保障制度がいったん壊れて、違う方向に向かっている。
オランダでは、「就労できないことは障害者だ」という考え方があった。その考え方に基づき、55 歳以上の1/3に障害年金を給付した。そのために社会保障制度が破綻。それがDutch Disease。
その後、民間活力導入により劇的に改善。「オランダの奇跡」といわれた。

● イギリスは、依然として「なぜ重度障害者を働かせるのだ」という雰囲気も強い状況。

● スウェーデンは、難民も広い意味での「障害者」として支援している。北欧は参考になるかもしれない。

● アメリカでは Socially Handicapped(社会的不利者)も一種の障害者とする考え方がある。これには、長期失業者等も含まれる。

● イギリス、ドイツ、フランスは、古い考え方から十分抜け出ていない。障害があっても働けるという自立支援の発想がない。ただ、民間活力による障害者の就労促進には、力を入れている。

 

(障害年金との関係)

● 日本は、ヨーロッパより重度障害者が働いている。この違いには、年金制度が関係している可能性がある。

● インペアメント(impairment 機能障害)があるために働きたいのに働けない状況がある。インペアメント自体でなく、このような社会的不利が生じている状況に着目して制度設計している国が、どこかにないか。

● ヨーロッパがそうではないか。稼げないから年金で、という考え方。

● 日本では、高所得者が年金をもらう一方、本当に必要な人がもらえない、という状況がある。こっちの制度のほうがおかしいという意見もある。

 

(フランスの連帯経済)

● フランスには「連帯経済」という概念がある。連帯経済の中に、障害者用の仕組みと、長期失業者やシングルマザーなど就労に困難な人への仕組みがある。フランスについては、この連帯経済を調査すれば参考になるかもしれない。
必ずしも同じ企業というわけではないが、同じ経営者が障害者用の事業所と、障害者以外の就労困難者用の事業所との両方を持っている例もある。

● フランスには、障害労働者認定の仕組みがあり、個別の状況を見て認定判断がなされている。
障害労働者の範囲は広く、障害労働者向けのサービスを利用できるものも多い。

 

(韓国のソーシャルファーム)

● 韓国では、対象者の範囲が広いソーシャルファームが作られた。55 歳以上の高齢者など、一般労働市場で働けそうにない人はすべて対象者にしている。そのための公的機関も作られた。しかし、ソーシャルファームの制度が十分機能していない。政府の多くの支援があるにもかかわらず、対象を広くし過ぎてうまくいかない例かもしれない。

● なぜうまくいっていないのかをきちんと分析する必要がある。

 

(民間企業への働きかけ)

● アメリカなどでは、民間企業を取り込んでいく動きが盛ん。CEO や社長を集めて組織を作り、そこで障害者雇用の重要性を啓発するなどとりくんでいる。

2018.11.20

第1回 全体委員会

日時:2018年11月20日(火)15:00~16:00

場所:日本財団2階大会議室

出席者:清家会長、蒲原委員、菊池委員、駒村委員、村木委員、源河オブザーバー(厚生労働省)、中原オブザーバー(全国知事会)、畠山オブザーバー(障害者雇用企業支援協会)、早川オブザーバー(ヤマト福祉財団)、丸物オブザーバー(全国重度障害者雇用事業所協会)、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(主催者挨拶)
(全体委員会会長挨拶)
(委嘱状手交)
(委員、オブザーバー自己紹介)
(資料説明)
(フリートーキング)

● 障害者だけに重点を置くのではなく、様々な就労困難を抱えた人を幅広く対象にしたい。

● 現状は、障害者対策が先行。とりあえず障害者の枠組みを他のグループにも広げるのも一法。

● 困っている人たちの多くは、行政のどの支援の分類に該当するか分からない。そういう知識がないことで損をすることがないようにしなくてはならない。支援の仕組みは、サプライサイド(支援を提供する側)でなく、デマンドサイド(支援を受ける側)に立って良くしていく必要がある。

● 難病患者も対象に入れているのは、大切なこと。「難病」と一括りにしているが、実際はそれぞれ希少難病。

● 民間や自治体が中心になって動けるように。大きな市では、縦割りの危険があるので、横断的に取り組める仕組みが必要。

● 最終目標が就労だとしても、世の中には、少しでも社会の役に立ちたいという人が多くいる。その人達を支援したい。本人の立場に立てば、「役に立ちたい」という希望のひとつの形態として就労があるのでは。

● ジョブコーチなど、障害者支援の手法を他でも応用したい。「なかぽつ」(障害者就業・生活支援センター)の機能も使えそう。ハローワークの事業所支援も、障害者だけでなく、サポートを要する人を雇う事業所への支援に役立てたい。

● 移行支援が大事。就労継続支援A型や就労継続支援B型は、そこにとどまってしまいがち。その段階で満足せず、一般就労へのステップアップを支援したい。

● 大勢の人が意見を述べるような問題は、政治的に取り上げられやすい。しかし、困っていながら、なかなか声を上げにくい人達がいる。その人達は、政治勢力になりにくい。そういう人達への支援を、我々がやらなくてはいけない。

 

2018.11.13

第2回 企画委員会

日時:2018年11月13日 18:00~20:45

場所:日比谷図書文化館 セミナールーム A

出席者:有村委員、池田委員、久保寺委員、丸物委員、村木委員、生田オブザーバー(全体委員会委員)、山田オブザーバー(全体委員会委員)、報告者随行、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(池田委員が自身の構想を報告)

・(支援対象)働く意欲を持っているが、身体的、精神的、または社会的理由で、直ちに一般就労が困難な人を対象者とする。

・(就労困難度の認定方法)①労働生産性、②労働習慣性、③社会的要因をもとに、「働きづらさ」をアセスメントし一定の数値以上の人を対象者と位置づける。

・(就労支援事業者)「ダイバーシティ就労支援センター」(仮称)以下(支援センター)を市町村域または広域に設置する。

支援センターは、生活困窮者自立支援法に基づく就労支援機能を一括して担うとともに、各種職業訓練を行う。

・(ダイバーシティ就労認定事業者)ダイバーシティ就労を実施する事業者(障害福祉サービス事業所や企業など)を、「ダイバーシティ就労認定事業者」として、支援センターが登録する。認定された事業者は、職場体験、実習、就労訓練のほか、就労自立に向けた諸活動、失業者の職業訓練等をおこなう。

・(ダイバーシティ就労認定事業者への報酬)定額の訓練給付費を支給する。

【就労継続支援A型事業所の報酬単価を基準にした案】

基本報酬(20名以下/10:1) 532単位/日

→10名を受け入れるは難しいので 1 名あたりの一日の柔軟な単位数設定が必要

【求職者支援制度を活用した案】

千葉県の障害者委託訓練の場合

委託訓練費 90,000円/月/人

訓練給付費 100,000円/月/人

→訓練事業所認定要件・訓練給付費支給要件が厳しいため、柔軟な運用が必要。

・障害者を含む対象者全員の就労人数、就労時間数をもとに、「ダイバーシティ就労率」を算定

国は、一定規模以上の企業、非営利団体等のダイバーシティ就労率を公表し、ダイバーシティ就労支援機構は、優良事業者を顕彰。

国、自治体は、ダイバシィ就労率が高い優良事業者へ、優先発注の制度を創設。

・(長期的課題)「障害者」の規定を医療モデルから社会モデルに転換。

転換後の障がい者支援=生活困難度に応じ生活支援(医療・介護を含む) +就労困難度に応じた就労支援(所得補償を含む)

 

(就労困難者)

● 今の「障害者」は、障害が固定されていることが前提。そうではなくて、支援により障害が解消する人達も対象にすべし。

● あらかじめ定義するのではなく、働けない人を広く取り込んでいく。発想を転換することが必要。

● ダイバーシティ就労率(生活クラブ風の村では「ユニバーサル就労率」として算定している)を、障害者雇用率のように、納付金制度と連動させるのは議論が必要。

● 就労支援の範囲を広げていくと、障害者以外の就労困難者への支援に力が入り、就労困難な障害者、とくに精神や知的重度の方々がますます置き去りにされる危惧がある。

● 身体障害者の制度自体も医学の進歩に合わせて見直されるべき。

● 働く意欲があるかどうかを見分ける基準をどうするか。雇用保険受給者は、「働く意欲がある」と答える方向にバイアスがかかる。

● 対象を幅広くとらえるべき。ただし、対象者ごとのきめ細かい支援が必要。そのためには、

① 既存の支援策との関係を整理すべき(追加か代替かなど)

② 困難要因ごとに、どんな支援があるかを調べることが必要

● 社会環境が整うことにより、障害者への支援を減らしてよい場面もある。例えば、バリアフリー化が進んだことで車椅子の人の活動可能範囲が広がり、ハンディキャップの度合いが小さくなった。

その分を他の人への支援に振り向けられる。

 

(実施主体など)

● 「就労支援」の下に各種支援を総合化すべし。ひきこもり支援と就労準備支援が同じ事業者に委託され、それらが有機的につながり、有効に働いている事例がある。

● なかぽつ(障害者就業・生活支援センター)が持っている就労支援のスキルは優秀。このスキルをダイバーシティ就労支援センターに取り込めるとよい。

● 地方では、なかぽつは、圏域が広すぎて数が少なくて、弱体になりがち。

 

(就労困難者類型の共通性と特殊性)

● 就労困難者のタイプごとに支援策を考える必要がある。

● 多くのタイプに共通する要素もある。自己肯定感の低さや、どうやって伴走型にしていくかなど。

● いくつかの支援を組み合わせることが必要。共通支援だけでは完結しない。

● 共通性はある。

①労働準備性(自己評価と職種評価が一致しているかなど)

②労働習慣性(毎日決まった場所・時間に勤務する、職場のルールが守れる、コミュニケーションがとれるなど)

③生産性(与えられた職務の遂行能力など)

など。

 

(企業への就職、就職後の定着)

● 就労可能性が高まった支援対象者を企業にマッチングすることも重要。

● 自治体や団体で有料又は無料職業紹介事業をやっているところがある。力を入れなければならないのは、就職後の定着。伴走型支援が求められる。

 

(偏見への対応)

● 偏見是正の社会運動が効果的な人達もいる。それらの人達も救わなければならない。

● LGBT などは、偏見の問題であって、本人のトレーニング云々でない。企業へのマッチングと、偏見を取り除く活動が必要。それもやるべきだと思う。ただ、手を広げすぎるのではないかという懸念もある。

● つまるところ啓発の問題。ダイバーシティ就労支援センターの中に、啓発を受託する事業部門を併設する考え方もある。

2018.10.30

第1回 海外状況整理部会

日時:2018年10月30日 10:00~12:00

場所:神田天翔ビル10階会議室B

出席者:松井部会長、石崎委員、西村委員、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(資料説明)

 

(委員自己紹介)

 

(調査項目、担当)

● 事務局提出の調査項目(案)を了解。

● 各委員の担当を確認。

 

(各委員会、部会の関係)

● (事務局)

・全体委員会は、全体の方向付けの確認。

・企画委員会は、全体の調整。
・具体的テーマを、個別部会で検討。

・就労困難の態様別の検討は、まずは、情報収集、ネットワークの構築。

 

(ソーシャルファーム など)

● ソーシャルファームジャパンが実施した韓国訪問調査におけるソーシャルファームの紹介。ガイダンス等をしても就労を希望しない者への対応について質疑。

 

(報告書の扱い)

今年度報告書は、調査が本格化してないので簡単なものになる。来年度は、しっかりしたものを作成。

2018.10.4

第1回 企画委員会

日時:2018年10月4日 18:00~20:40

場所:トヨタ自動車(株)東京事業所会議室(2階211会議室)

出席者:駒村委員長、有村委員、川上(池田委員代理)、久保寺委員、丸物委員、村木委員、生田オブザーバー(全体委員会委員)、日本財団、ダイバーシティ就労支援機構

 

(資料説明)

 

(就労困難者の範囲について)

● 計上すべき就労困難要因は、今後さらに精査する。

 

(支援の枠組)

● 当面、基本構想案構築のため、識者からのヒアリングを行いたい。

● 税や保険料など各種の財源を考えうるが、今の段階では財源を特定しない。

● 生活面の支援も対象とするかどうかについては、対象を広げすぎるという考えがある一方で、きれいに割り切れないという考え方もある。

 

(既存事業との関係)

● 既存事業との整理は大事。既存の事業を拡充するのか、単独の支援事業を構築するのかなど。

 

(企業側インセンティブ、社会の 理解)

● 企業へのインセンティブとして、金銭面以外の刺激策も必要。障害者雇用率を発展させた「ダイバーシティ就労率」(働きづらさを抱える多様な人々の就労割合)という指標があり得るか。

● 社会全体の理解を醸成することも重要。

 

(メンバー)

● 必要に応じ、企画委員会のメンバーを柔軟に追加してよい。

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